WHITE ALBUM2 ~closing chapter~

評価

絶対にプレイしてから死ね

ゲーム詳細

 
発売日    :2011-12-22
メーカー   :Leaf
ジャンル   :恋愛アドベンチャーゲーム

 

スタッフ

シナリオ   :丸戸史明 with 企画屋

代表作    :『パルフェ ~ショコラ second brew~』(戯画)

       :『この青空に約束を―』(戯画)

       :『世界でいちばんNG(ダメ)な恋』(HERMIT)

 

原画     :なかむらたけし
代表作    :『Pia♥キャロットへようこそ!! ~We’ve been Waiting for you~』(カクテル・ソフト
       :『ToHeart2 XRATED』(Leaf
原画     :桂枝毛
代表作    :『VIPER-CTR ~あすか~』(SOGNA)
原画     :柳沢まさひで
代表作    :『VIPER-V16』(SOGNA)
原画     :甘味みきひろ
代表作    :『ToHeart2 XRATED』(Leaf
       :『痕 -きずあと- リメイク版』(Leaf
 
 

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気持ちネタバレしてない所感

マブラヴオルタを超える作品が出ると思ってなかったです。

点数化の仕方的にOPやEDに点数をつけると、マブラヴシリーズはどうしても満点にはならないので、最終的に満点は取れないという仕様。一応当ブログの採点基準では堂々たるトップということで。

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なんて綺麗な絵なのか

なんて幸せそうな二人なんだろうか

この絵からあのシナリオが想像できるだろうか

公式からダウンロードできる配布絵

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僕はメガネ萌えのつもりはないです。常に眼鏡をかけている女の子が好きなことはほとんどないです。ですが、普段眼鏡をかけてない子が眼鏡をかけている絵は死ぬほど好きです。

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かずさの透かしたような、相手を見下したようなこの立ち絵がとてつもなく大好きです。

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8年来の付き合いというのは相当長い部類に入るんですね。
ということは僕の大学の同期も十分長い付き合いの部類に入るんですね。
あんまり考えたことなかったですが、確かに長いですね。

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雪に限った話じゃないと思いますが、上から降ってくるものは横から観察した方が絵としては伝えやすいとは思いますが
こんな感じの雪を下から見上げるアングルの絵ってなかなかいい表現ですよね。でもこれ上手くやらないとひどく失敗しそうですよね。まあ、「雪が降ってる」とでもキャラクターに喋らせてしまえば万事解決しそうではありますが。

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雪菜のお母さんが小野涼子さんなのはけっこう大事な情報
 

ネタバレしかない所感

これが丸戸史朗のやり方か

クソofクソみたいな主人公から繰り出される、切なくて淡く脆い地獄のような三角関係

世のハーレムものが好きな人間に一石どころか鉄球を投げつけないといけない作品

ハーレムものが悪いんじゃなくて、ハーレムものが好きな人が悪いんじゃなくて、WHITE ALBUM2を見ずに「ハーレムもの万歳」って言ってる人に一石を投じる必要があると思います。

 

先の展開をなんとなく読めるときはあるんですけど、いざ次の一言が表示されるとひどく鳥肌が立つ。文章だけで鳥肌を立てさせるってどんなライターなの。化け物か?

あと何かというと、涙が出るときってジワジワーっと、展開が進むにつれてこみあげてくるというか。変な言い方をすれば「もう少しで泣き所やで~、もうちょっとでええ感じに泣けるところが来るで~」ってなることが多いと思うんですが。

ことWHITE ALBUM2に関してはとてつもなく突発的にブワッと、いきなり涙があふれてきました。自分でもなんかびっくりしました。

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 introductory chapterの最後のシーン

このシーンで僕は、エロゲのベッドシーンを適当に飛ばしていたことを悔やみ、過去の自分をひどく叱責し、以降きちんとベッドシーンを鑑賞するべきであると心に決めました。

それまでプレイしてきたエロゲのベッドシーンは「主人公大好き~。エッチする~。あ~ん、気持ちいい~。」みたいな、言い方は悪いですが単なるシナリオの流れの上でのエッチに見えていたので、シナリオに大きな影響がないからと思って、だからこそ飛ばしていました。

このベッドシーンはそんな考え方を一瞬で消し去りました。度肝を抜かれました。ベッドシーンにこんな表現の力があるとは思ってなかったです。

「Hシーンこそ、人間の一番の本質が出てきて、一番恋愛感情を表現できる」

前にもどこかで書いた気がしますが、このシーンでこの言葉を思い知らせれました。

奪い合う人と人の、とてもじゃない醜い心の様子が表れています。

18禁ゲームは「エロいから良い」というよりも、「15禁ゲームよりも様々な面で表現の幅が広げられるから良い」

これはとあるレビューでみたコメントです。

それを体現するような作品でした。

 

 

『After All~綴る想い~』

WHITE ALBUM2の挿入歌。この曲の何が良いって、イントロの入りのピアノの迫力。曲が始まったと思ったらその瞬間にあの迫力で耳に届くので、キャラクターの感情が爆発すると同時に、プレイヤー側の感情も爆発してしまいます。

 

closing chapterのサブキャラクターたちのルートが当て馬にしかなってない。

codaにつながる話の、春希の心の穴埋めにすぎない話。

でも春希が主人公だからこそ、あのストーリーは逆に必要だったんだろうというか、あのストーリーのおかげでcodaが深みが出るというか。

 

飯塚武也と水沢依緒の二人が良い感じに物語をバックアップするというか。全部知ってる主人公側のプレイヤーからすると、「なんでそんな雪菜ばっかりで、かずさは置いてきぼりなの!」みたいに見えちゃうけど、それを知らない側からすれば「雪菜とくっつくことが幸せに決まってるだろ」みたいな。

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それを象徴するかのようなcoda最終盤のコンサート終了後の、武也と依緒の会話で「これで全員幸せだな」っていうセリフ。なんとなく武也は顔が曇ってたような表現されてましたが依緒と違って、雪菜というよりも春希の味方であり続けた武也だけが理解してた「春希に向けるかずさの気持ち」に対する微妙な気持ちなんだろうか。

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こうして選択肢が表示されているのに片方しか選べないこの状況はすごいというか、選択肢を選ぶ時に「・・・ぅゎぁぁぁ・・・」ってなってリアルに天井を仰いで頭を抱えたのは初めての経験です。

雪菜ルートに向かっていたので仕方ないんですが、こんなにかずさを救うための選択肢を選びたいと思うとは。なぜかずさのための選択肢が既に選べなくなってるのかと。選択肢に絶望を味わされました。

 

僕の雑な記憶が正しければ、作中で結局一度も『届かない恋』ってきちんとフルで流れてないですよね。それはあえてのそういう演出なんですか?フルバージョンを学園祭のあの時に聞きたかったと思ったのは僕だけではないはず。

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なにこの表現。

「求めたのは、偽物だった。」

表現が誌的過ぎて、素敵すぎる。

丸戸は化け物か?

 

//////////////// 3/19 雪菜ルート終了時稿了分 ////////////////

 

かずさルートがおわり、最後のシーンの『POWDER SNOW』の弾き語りを聞きながら記事を書いてますが、本当に涙が止まりません。何がこんなに悲しいのか自分でもわかりませんが、僕の感情も半ば爆発しているようです。筆が進みません。ここまで涙が出ると、自分はかずさ派だと思ってましたが、実は深層心理では雪菜派だったということですか?かずさの幸せな様子が見れて満足だと思っていた自分は、満足だと思おうとしていただけっていうことですか。かずさルートなのに結局かずさとのエッチシーンはなく、結婚することもなく。これは公式としても大団円は雪菜だということですか。エロゲ批評空間のタグに「ゴールが一つだけ」が入っていたのはそういうことなんですか。そういうことなんですね。なるほどですね。でも納得しきれない感があります。もう何が何だか分かりません。パニック!

ch.nicovideo.jp

最後のビデオレターについて面白い考察をしている人が居ました。読みふけってしまいました。

 

かずさルートをプレイしようとcoda2週目を始めたところで、ちょっと様子がおかしいですね。ストーリーが一部追加されてます。

これはつまり、codaの雪菜ルートをプレイしないとかずさルートが解放されなかったということですか?

雪菜ルートで微妙に伏せられてた情報が小出しに補完されてます。

少し調べたらそもそもどうも、introductory chapterにも追加シナリオがあるようです。しくりました。知るのが遅すぎました。coda終わって時間に余裕があれば、記憶を思い出すためにintroductory chapterをプレイしようと思ってましたが、プレイすることが確定事項になりました。

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かずさのキスシーンは涙がつきものになってしまっている。なんでこんな悲しいキスシーンになってしまうのか。純愛ものだからこそこうなってしまうのか。あれ、春希は純愛なのか?*1

 

たしかかずさルートをやってたと思ったんですが、なぜ雪菜と先にエッチしてるんですか。しかも、雪菜ルートではビンタを食らって怒られたかずさのコンサートの日に。そしてなんでエロゲのエッチシーンでこんな寂しいBGMが用意されているのか。

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本当に最低

心の底から思う。本当に最低。鳥肌が立った。

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武也ありがとう。春希の親友でいてくれてありがとう。

親友ってすごいな。親友って何でもできるな。俺にはここまでできる親友がいるのだろうか。俺にここまでしてくれる親友はいるのだろうか。

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ここのEDの『closing』はズンチャカしててとても好きです。

 

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こんなセリフがあったのを思い出しました。なぜせっかくのキスシーンがこんな風に表現されているんですか。せっかくのかずさとのキスシーンなのに。

世のエロゲの処女ヒロインたちが男のイチモツを見ながら、「私初めてだから、うまくできるかわからない...//////」って言って咥えて「ジュルルル、ジュルルッ、グポッ、ジュルルル」

っていうシーンに一石投じるセリフ。かずさのセリフを聞いたあとだと、「初めてでそんなことなるわけないだろ、処女ビッチ」と言わざるを得ない。まあ相当練習してた可能性は否めないが。

 

www.youtube.com

こんな動画を見つけました。なりひら氏のゲーム紹介動画です。

以前にマブラヴの紹介動画を見たこともあって、存在は知っていたんですが、ホワルバ2も動画があるとは思いませんでした。

僕も好きな作品なのであまり変な言い方をするつもりはないんですが、若干ほめ過ぎてて引いてる自分がいます。でも人に作品の魅力を伝えるならこれくらい過剰の方がいいのか。

まあそんなことはいいんですが、この動画で一点いい表現があったので紹介します。10:00からの曲についての紹介。

「ゲーム内でたとえば料理がおいしいとかヒロインの佇まいが美しいとか彼女からいい匂いがするとか、(中略)その内容はプレイヤーに伝わりはしますけど実感はあまりないですよね。(中略)でも曲は別です。曲の場合はゲーム内の登場人物が経験しているものと全く同じコンテンツをプレイヤーである僕らも味わえます。」

この感想はなかなか良いところをついてると思います。だからこそ僕も曲を聞くだけで涙が出てくるんですかね。

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